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女主任・岸見栄子単行本発売
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アンチテーゼ

偏頭痛おさまった……ふう……

サイン本発送完了しましたので、数日後には届くかと思われます。
よろしくお願いします。


 時折、テレビドラマやらで放送中止になったり、クレームが入って路線変更するとき、アンチテーゼ的なネタにツッコミが入ることが多いらしく、しかも入る場所は問題提起をするために入れた表層部分(得てして極端にわかりやすく差別的表現になってたりする)だったりするらしい。
 「ツッコむのはそこじゃないだろ!」と普通(?)の感覚では思うのだが、結果として狙った効果が出せてないというのは単純に企画・脚本の出来が悪いと考えることもできなくもない。 とはいっても少々まわりくどい表現をする度、表層だけを持ってきて文句を言われ続けるとなると、そのうち何も描けなくなってしまうかもしれない。


 理解できる層だけに公開を限定する、とかいう方法もある。

「この物語は複雑であり一定の理解力が求められるため18歳未満閲覧禁止です」

みたいな。
……これはこれで怒られそうではある。
または、

「この物語はアンチテーゼで構成されています。 つまり意図しているところは真逆です」

とかいう台無しテロップを出す。

それでもクレームは来そうな気がする。
「アンチテーゼであっても人を傷つける内容はやめてください」

さらに進んで

「マッチ売りの少女が死んでしまうのは同じ境遇の貧乏な子が傷つくので生きかえらせて幸せにするか、さもなくば放送出版禁止です」

最終的には「誰も傷つかない話」を描くしかなくなる。
「サザエさん」最強説か!?
と、思いきや

「子供が出来ない夫婦の方々が子沢山で幸せな磯野家を見て傷つくので放送禁止です」


 ここまで来るとギャグっぽいけど、クレームを恐れる出版放送側がこのレベルまで警戒しかねないのはギャグでもないかも。


 とある作品を観て傷つく人が出てくるというのは事実あるだろうとは思うし、昨日の「思いやり」ではないけど、そこまで考えるのも必要ではある。 例えば「明日、ママがいない」なんかで、実際に施設にいる子がテレビを楽しみに観てるところにあれが始まったらショックを受けそうなところは想像できなくもない。
「ちゃんと最後まで見続けたらいい話なんだよ?」
と、ショックを受けてる子供(が、いれば)にそんなことを強いるのはムチャだし、正味「大人向け」の話といえるわけだからクレーム対応としてはシナリオ変更なんかよりも「15禁」とかにする方が有効かもしれない。 大人が気を利かせてチャンネル変えたら済むんじゃないか?という話もあるけど。




 ここまで書いて思い出したが、豊田有恒氏の
夢の10分間 (1979年) (講談社文庫)
 行き過ぎた極端な世界をブラックジョークで描いた話がちょこちょこ入っている短篇集。 ヤクザの方々を「ヤクザ」と言うと差し障りがあるので「職業に不自由な方々」などに呼称を変える用語コンサルタントの話とか、ガソリンエンジンが禁止された近未来で法を犯してフェアレディZで街を駆る主人公の話「最後のGT」などなど、なかなか面白いので興味ある方は一読どうぞ。

 夢の10分間の刊行が1979年、つまるところ行き過ぎた規制ネタはずっと昔から変わってないんだけど、ここ最近特にひどくは感じるのは気のせいか歳のせいか。 結局はどこでバランスをとるかということだろうけど、あまりにバランスがひどくなったら法的なクレーム管理機関とかいうものができるかもしれない。 ヘイトスピーチ規制法みたいに。



 ちなみに快感チェンジは元々昔の映画の「転校生」的な単純な中身入れ替わりネタを意識して描いたんだけども、「転校生」自体は「元に戻れるのか!?」というのがメインで、特に今現在締め付けがきつくなってきているらしいジェンダー問題は扱ってなかったように思う(うろおぼえ)。
 快感チェンジを描くときも同じノリで、特にジェンダー問題を取り扱う気はゼロだったし、今も同じ。 というかそもそも基本的に入れ替わってる状態を認知しているのが本人と周り数人だけで、あまりその点に関して問題が起こることがないので、特に何の問題提起にもならないお気楽エロ漫画となっている。 むしろ、どっちかというと描いている本人がゆるい目線なので、そうじゃない人が見ると「掘り下げが甘い」か「キモい」と思われるかもではある。


 なんにしろ、自分も気をつけよう。



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小武 (管理人) eta2@tim.hi-ho.ne.jp