余っているマザーG41S-Kからもう一台PCを生やす(のちに家族PC化の予定は未定)のに役立つのと、単に45nmプロセス(※1)の4コアが欲しかったのでQ8300(SLGUR)VT付きを衝動買い。
マザー的には65W縛り(※2)があるのでTDP95WのQ8300というのはギャンブルである。
お値段は中古で13000円台。
Q9300の15000円台というのもあったのだが、発送日の都合上Q8300にした。
せっかちである。
モノが到着したので早速ファイルサーバのG43-itxに装着したが、電源を入れてもBIOS画面が出まへん。
というかディスプレイに信号がいかず、リセットも反応しない。
うーん、やってもたか。
原因は65W縛りか、CPUのマイクロコードがBIOSに無いか、はたまたVT付きという変態ステッピングが怪しいのか。
G43-itxで95W quadが動いたという報告をちらほら見かけているし、CPUマイクロコードはBIOSが起動したあとの話だろうから関係なさそうだし、と混乱。
G43-itxのBIOSからマイクロコードのリストを抽出すると、
CPUID=106C1 UpdateRev=109 2007/12/03 Checksum=349F67A3 PlatformID=0
CPUID=106C2 UpdateRev=212 2008/10/06 Checksum=6BA5106D PlatformID=2
CPUID=106C2 UpdateRev=210 2008/09/06 Checksum=983D30C7 PlatformID=3
CPUID=106C2 UpdateRev=20A 2008/06/04 Checksum=399CEEB1 PlatformID=0
CPUID=10671 UpdateRev=106 2007/03/29 Checksum=80731BA9 PlatformID=2
CPUID=10671 UpdateRev=106 2007/03/29 Checksum=80731BAC PlatformID=0
CPUID=10671 UpdateRev=106 2007/03/29 Checksum=80731B9D PlatformID=4
CPUID=10674 UpdateRev=404 2007/06/08 Checksum=F9DEC4B1 PlatformID=4
CPUID=10674 UpdateRev=404 2007/06/08 Checksum=F9DEC4BD PlatformID=2
CPUID=10674 UpdateRev=404 2007/06/08 Checksum=F9DEC4C0 PlatformID=0
CPUID=10676 UpdateRev=60C 2008/01/19 Checksum=FBAC0F5D PlatformID=4
CPUID=10676 UpdateRev=60C 2008/01/19 Checksum=FBAC0F69 PlatformID=2
CPUID=10676 UpdateRev=60C 2008/01/19 Checksum=FBAC0F6C PlatformID=0
CPUID=10677 UpdateRev=705 2008/04/28 Checksum=A6DB99DD PlatformID=4
CPUID=1067A UpdateRev=A07 2008/04/09 Checksum=83067F5A PlatformID=0,4
CPUID=1067A UpdateRev=A07 2008/04/09 Checksum=83067F27 PlatformID=2,6
CPUID=6FB UpdateRev=B6 2007/07/13 Checksum=5E5A71A7 PlatformID=4
CPUID=6F7 UpdateRev=68 2007/09/16 Checksum=18729A7E PlatformID=4
ということで、Q8300のものは入っているのでマイクロコードに関しては問題なさそう。
試しにG41S-Kに挿してみると、ちゃんと(?)「65W以上のCPUは使えません、シャットダウンします」と解りやすいメッセージが出る。
やっぱりG43-itxのBIOSはクソだ。
何はともあれ65W縛りを何とか解除してみようと、Q8000シリーズのスペックシートでランドの仕様を調べてみた。
conroe世代だとMSIDランドの操作でTDP縛り解放ができたらしいのだが、yorkfieldではMSIDの代わりにPSIDとかいうので通知するようになったようで、それはランドでは操作できないぽい。
ということで、Q8300(SLGUR)はG43-itxで起動不能であるのはわかった。
うむ、特攻の上、玉砕。
……どうしてくれようか。
Q8300が載るMini-ITXマザーをまた買う、というのもさらにギャンブルだし、マザーがこれ以上ダブってもちっとも嬉しくない。
Q8300を即時売っぱらってなかったことにするか、もしくはちょっとお高いけどおとなしく安全パイのs付き(※3)を買うか。
で、探してみたら中古のQ8400sの¥17000という妙に安いのを見つけた。
またもや衝動的に注文。
一応、振込みする前にZOTACのサポートにQ8400sとG43-itxの互換性についてメールで伺ってみたが、返事は、
「ア?Q9550Sは動作してっからQ8400Sも動くんぢゃネーノ?」
と聞くまでもないものであった。
Q9550Sが2008年、Q8400Sが2009年と後発で怪しいから念のために聞いたのだが。
まあ、stepping的にはR0だから大丈夫かねぇ。

玉砕後のあまりといえばあまりな状態なファイルサーバ、これでも実稼働中。
こういうことをしてるから机の上から稼働中のPCを落としたりするのである。
懲りてない。
ケース内に入れてる時はケースファンのみのCPUファンレスだが、むき出しだとチップセットの蓄熱が半端なくやばそうなので仮にファン載せ中。
左にあるのは2.5inch HDDx4だが、これもむき出し無風だとドえらく熱くなるのでケースファンの前に放置中。
※1. 45nmプロセス
ウエハー製造時の導線の細かさ限界のようなものが45nm。
小さいほど消費電力が低い。
65nmのE6300(2コア)と45nmのQ8400(4コア) などで比べると処理能力が大幅に上がってかつ消費電力/発熱量がほぼ同じ
※2. 65W縛り
マザーボードによっては設置されるCPUのTDPについて上限を設けてあることがあり、G43-itxの場合それが65W。
マザーボードの縛りを無視して95W等を載せられる場合とBIOSに蹴られることがあるようだが、今回は蹴られた…というよりBIOSフリーズ。
また、もし載せられてもマザーのVRMが許容量オーバーで死亡する恐れがある
※3. s付き
LGA775ソケットのCORE2 CPUシリーズで名称末尾にSが付くものはTDPが(おおむね)65Wに抑えられている低消費電力モデル。
S無しよりもかなり高価。
SなしとS付きとで実はさほど消費電力に差がないのだが、あくまでマザーに返すTDP情報は65W